モビリティと在宅ケア

フランスでは現在、国民の1600万人以上が60歳以上で、そのうち200万人が85歳以上の高齢者です[1]。「健康に老いる」ことは今や優先事項であり、高齢になることが自律を妨げる要因になってはなりません。

 

[1]INSEE(フランス国立統計経済研究所)、2015年12月。

人口の高齢化に伴い、在宅ケアは大きく発展しています。90%のフランス人が、専門の施設に入るより自宅に住み続けることを望んでいるという統計結果を見てもわかる通り、これは実際のニーズに対応しています[1]。しかし、在宅ケアは、健康を犠牲にして行われるものであってはなりません。実際、自宅で暮らす65歳以上の人々の約3分の1が毎年転倒し、この年齢層の人々の外傷による死亡の主な原因となっています。

高齢者のモビリティと自宅での自立した生活をできるだけ長く維持するには、機能的で安全な環境が必要です。以下のような様々な介護製品が開発されています。

  • リビングルーム(リフトチェア)、寝室(介護用ベッド、ベッドテーブル、頸椎枕)、バスルームとトイレ(バスチェア、手すり、補高弁座)など、室内のさまざまな場所で用いられる介護製品
  • 日々の外出用の製品(杖、歩行車、歩行器…)

これらの介護製品の多くは、フランスおよびヨーロッパの規格に準拠しており、医師の処方により利用可能で、健康保険や年金基金による償還の対象となります。

家族だけでなく、介護師やホームヘルパーなど専門の介護従事者もまた、最適な生活の質を保った在宅ケアのための支援や貴重なアドバイスを提供することができます。

 

出典:

 

[1]Opinionwayによる調査、2012年

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